この本は私にとっての「はじめの一歩」だ。

アシスタント期間を経て、フリーライターとして独立したのが30歳の頃。同時期に結婚、出産をしたので、そこから5〜6年は助走期間のようだった。仕事はしたくてたまらなかったけれど、暮らしの真ん中にはドカーンとはじめての子育てが存在していて、夫婦や家族としてのカタチをゆらゆら積み上げていくような毎日。だからこそ、少ししかできないならば仕事は「したいこと」に絞っていこうと、自分が好きなテーマに向かって純粋に気持ちを高めていけた部分がある。

2006年に三男が他界した時にいちど、すべての仕事を休んだ。家にこもっていたのは半年ぐらいで、周囲の人たちの心遣いのおかげで、ピンチヒッターや紹介を通じて新しい仕事に関わっていくようになった。

そんな時期に私がはじめて、自分で企画を立てて編集者に持ち込みをしたのが、この本だった。

(つづく)
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